タイトルそのまんまですが、娘が療育に通うことになりました。
正直に、親としてはなんとも複雑な思いですが、通わせない理由はないと思ったので通わせることにしました。
ここ2ヶ月ほど、密かに娘の療育関係で慌ただしくしていたのですが、なんとなく言いづらくてこれまで娘の発達に関する内容をブログなどで公開しておらず。でも療育に通わせる決意をした今、誰かの参考になればと思い、親としての胸の内を明かしてみたいと思います。
※追記:現在は療育を卒業しております→卒業記事
療育に通わせるまでの道のり
【2016.10】1歳半検診のときに初めて療育を勧められる
実は1歳半検診のときから、発達の遅れがみられると言うことで個別相談まで受けて帰ってきました。
身長は成長曲線の範囲を超えていて、測り間違えたかも?と二度計測されるほど体は立派だったのですけどね(88cmぐらいありました)
積み木を積むテストは奇跡的にできたのですが、それ以外は全部ダメでした。
発語はワンワン程度の単語を少し、指差しはこれまで一切したことがない状態でした。
落ち着きがなく、手を繋いで歩くことをすごく嫌いました。興味のあるもの目掛けて突っ走っていってしまい、外に行くときはベビーカー必須の状態でしたので、多動傾向は感じていました。
ただ私が楽観的な性格をしているためか、これまで育てにくさを感じたことすらなかったんですよね。初めての子ということもあり、まあこんなもんだろうって思っていたし、日々ちゃんと成長はしていたので、ゆっくりかもしれないけれどそのうちできるだろうと思ってきました。
だからまさかそんな指摘を受けて帰るなんて思いもしなかったんです。気が付けば療育に行く話にまとまってしまっていて、担当保健師さんの感じが悪かったこともあり、ショックでしばらくは受け止めきれませんでした。
ねぇねぇ、ウチの子の何がいけないの?
そんな思いでいっぱいでした。
【2017.1】2歳児クラスの療育入園を断る
それから年明けに4月から始まる療育入園案内をいただいたのですが、夫婦で考えた末に見送ることにしました。
その理由は以下の通り。
- この数ヶ月で急激に発語が増えたこと
- 指差しをするようになったこと
- プレ幼稚園の入園が決まったこと
- 2月末出産予定だったため、4月の療育開始時期からしばらくは同伴できそうになかったこと(生後3ヶ月以上の子じゃないと一緒に連れて来たらダメとの制約がありました)
以上のことから様子を見ることに。
【2017.2】多動傾向が急に落ち着き始め、大人しく手を繋いで歩けるように
きっかけは通っていた産婦人科での出来事でした。駐車場から産院のキッズルームまでの距離をわざわざベビーカーに乗せるのは面倒臭くて(大きなお腹でベビーカーをトランクからおろすだけでも面倒だったし)、まあどうしても無理なら抱っこすればいいかとダメ元で歩かせてみたんです。
たった100m?50m?程度の距離なんですけどね。でも道を渡るので、手は繋がないと危ない場所です。
キッズルーム(託児所)に行くことを少し寂しく感じ始めた時期で、気分が落ち込み気味だったのがよかったのかもしれません。なんと普通に大人しく手を繋いで歩いてくれたんです。
「わあ!うちの子が手を繋いで歩いてる?!(小さな手でギュッと握ってくれてる…かわええ〜❤️いよいよお母さんになったって感じがするぅう〜❤️❤️)」って初めてできたときはめちゃくちゃ感動しました。笑
そして私がめちゃくちゃ褒めたことも効果があったのか、一度できるようになるとすっかり大丈夫になりました。手と手をギュで近所のスーパーなどにも歩いて行けるようになりました。
言葉の制御が効くようになったのもこの頃。体力は十分あったのでベビーカーがすっかりいらなくなり、お出かけがかなり楽になりました。目配せだけちゃんとしていればお店に迷惑をかけるような行為もしないし、静かに座っているべきシーンでもチンと座っていられるようになったし、お姉ちゃんになる覚悟を決めたかのように大成長を遂げました!
【2017.3】赤ちゃん返りなのか急に甘えん坊に
ついに息子が生まれました。女の子だし弟が生まれたら喜ぶかな〜なんて淡い期待をしていたのですが、息子の存在は受け入れがたいようで、恐ろしく静かな嫉妬をしている様子でした。
息子のことを一切見ようとすらしないんです。お母さんを取られた感満載でした。
息子が生まれてからは自ら手を繋ぎたがるし、抱っこを求めてくるし、何かと私にべったり。基本私から離れようとしなくなりました。
【2017.5】プレ幼稚園開始
プレ幼稚園が始まりました。集団で何かをするのは初めてのことだったので、みんなで一緒にお遊戯している姿を見てはちょっと引いてるようにも見えましたが、行くことを嫌がる様子はなく毎回通えてました。
初めて私とフルで離れた日は脱腸するほど泣きじゃくってしまい、鼠径ヘルニアの手術で何回かお休みとなりましたが、それ以後は泣くこともなく徐々に慣れていった様子でした。
【2017.10中旬】幼稚園の先生に指摘を受ける
すっかり幼稚園に喜んで行くようになり、幼稚園で習うお歌もみんなと一緒に上手に歌えるようになったり、言葉も二語文以上の文章になって来ていたので安心していた矢先、幼稚園の先生から「発達が気になる」というような指摘を受けるようになりました。
主に先生に指摘されていたのは「目が合いにくい」「指示をしたり、質問をした時の反応が薄い」「音などに敏感で、気が散りやすくお弁当を集中して食べない」など。
3月末生まれなので、もともと頑張らないと2歳児クラスでは特に浮いてしまいやすい立場なのですが、発達が遅いというのも加わるとかなり目立つようです。
言われてみれば、クラスの子は普通に会話のキャッチボールを楽しめる子ばかり。うちの子だけ今日幼稚園で何をしたか言えないような感じでした。
直接的な表現はありませんでしたが、先生は自閉症を疑っている様子でした。私自身はこれまで目が合いにくいとも感じたことはなかったのですが、ベテランの先生がそう言うのですからさすがに気になり、市の発達相談に改めて行くことにしました。
【2017.10下旬】市の発達相談を受ける
市のホームページに書かれた発達相談窓口に電話したところ、大変親身になって相談に乗ってくださいました。そしてよければぜひ一度娘さんの様子を直接見せてくださいということになり、連れて行くことにしました。
発達支援の専門の方に、1時間ほど遊びを通じて娘の様子を見てもらいました。
結果については娘がいると話しづらいということで、後日幼稚園の日に改めて来てくださいということに。
そこで言われたことを箇条書きすると以下の通り。
- かなりマイペースなのは確か
- まわりの音などに敏感で、それによって興味が移りやすいタイプ(集中力がないと一口に言っても色々タイプがあるらしい。やっていることに飽きてしまって他に面白いことを探すなど。)
- 見聞きしたものに対して全て反応してしまう、いらない情報をスルーする能力が育ってない
- それが質問に答えない状況を作ってる原因の一つと考えられる
- 状況を見て何をすべきかの判断が苦手
- 共感を得ようとする目の合わせ方を私ともしてる←人と関わろうとしてる証拠で非常にいい兆候
- ただ相手からの話にはあまり目を合わさない
- それは↑の通り情報整理ができなくて気が散ってるか、言葉の発達の問題では?
- 抱っこも嫌がらないし、お友達にも興味津々(外で子どもの声が聞こえることに反応していた)
- 現段階では自閉傾向はあまりないように思う
- 正しいおもちゃの遊び方をしているし、遊び方も上手(おままごとやお人形ごっこ、ボールが転がるおもちゃ、すべり台などの運動遊びなど全てバランスよくできる)
- 知っている言葉はちゃんと答えられる(この野菜は何?などは即答する)
- 模倣やパターン化は上手、経験したことには強そう
- 経験を重ねて言うべき言葉の意味を学習していくタイプかも?
- このまま苦手なところが伸びなければ何かしらの診断がくだされるかも?非常に見極めが難しいタイプ(いわゆるボーダー児)
- お母さんの声のかけ方はとても良いですよ、育て方が悪いとかではないと思います(私が落ち込まないよう配慮した一言かもしれませんが、この一言に救われました)
たった1時間でこんなに細かく見てくださると思いもしませんでした。内容もとてもわかりやすくて納得できました。さすがプロだなと思いました。無料でこんなに親身になってくださるとは非常にありがたかったです。本当に相談してよかったです。成長に不安を感じているお母さんは、一度市の窓口に相談してみることをオススメします。
しかしボーダー児ということで、やはり療育は勧められたので、前向きに検討することにしました。
【2017.11中旬】保健センターの発達相談を受ける
療育を受けるためには、保健センターの発達相談(という名の発達テスト)を受ける必要があるとのことで、とりあえず行ってみることにしました。
↑で娘を見てくださった方には「この発達相談の予約が最近混み合っていて、2ヶ月待ちとかもありえます」と言われていたのですが、運良く2週間後ぐらいに予約ができました。
1歳半検診と同じような発達テスト(ただしレベルは上がってる)があり、できることとできないことの差が激しいとの指摘を受けました。
例えば単語テスト(カードに書かれた絵の名前を言う)は全てスムーズに言えたし、9つのマスの裏に書かれた絵を覚えて、その後絵を伏せた後にどこに何の絵があったかを当てる神経衰弱のようなものは、娘にとって簡単だったようで即答できました。
でも「この中で乗るものはどれ?」「怒っている人はどれ?」などという、一般的には簡単で答えられる子が多いという質問には答えられませんでした。
さすが発達テスト、よくできています。娘の苦手が浮き彫りになった気がしました。やはり娘は言葉の習得レベルが一番の課題のようで、特に目に見えないものの言葉が苦手なように思います。
療育の通所許可がおりたので、通所許可証の取得手続きにさっそく翌日行きました。
【2017.11下旬】近所の療育施設に電話をかけまくり、受け入れ可能なところを見学
療育施設リストを見て、通えそうなところに電話をかけまくりましたが、びっくりするほどどこもいっぱいで、今は受け入れ枠がないとばかり言われました。
おいおい、これじゃ今までの努力はなんだったんだ…といった感じ。年少に上がる前に少しでも多く支援を受けたいのに(もともとの誘いを断った自分が悪いんですが)
なんとか1つ運良く空いているところを見つけたので、そちらの施設の見学に行き、雰囲気も良かったので通わせることにしました。
療育施設の見学に行って思ったこと
正直に、私はこれまで療育ってすごくハードルの高い施設のイメージでいました。
が、実際通っているのは「何が問題なの?」と思う子ばかり。
もうひとつ別の大きな療育施設にも見学行かせてもらったのですが(キャンセル待ちなら受け入れてもらえたので)、本当に何かあるとは思えない子ばかりで。幼稚園の先生も園児がたくさん通っていると言っていたし、今の時代そんなに特別なことじゃないんだ、と、なんだかホッとしました。
プロの目で娘の成長を一緒に見ていただけるのは心強いし、そのような先生と交流できるだけでも良いことだなと思います。
今は「なんで今まで通わせなかったんだろう?!」とすら思っています。
療育手帳の発行がなくても通えるとのことで(こちらは医師による診断が必要になります)、少なくとも年少に上がるまでは様子を見つつ、ありがたく支援をしていただくことにします。
療育の利用料金
自治体によって色々変わるかと思いますが、療育の利用料金はだいたい1回あたり1万円が相場のようです。
ただ利用者は1割負担ですみますので、実際の支払額は1,000円ほどです。
さらに世帯収入によって月の支払い上限が決まります。
娘は未就園児ということで月8回まで通えるのですが、うちの場合上限は月4,600円だったので、5回通っても8回通っても月4,600円になります。本当にありがたいです。ありがたい。
療育施設で行われる支援の内容
親子同伴なのか子のみ預かってもらえるのか、送迎の有無、お昼ごはんの有無、時間の長さなどは施設によってかなり違うようです。
運動やスポーツを通じての療育を行なっている施設などもありましたが、2歳だとプレ幼稚園の内容に似たお遊戯系がほとんどのようです。
うちが通うことになった療育園は少人数制のところで、なんともホッコリとした雰囲気。2時間と短時間ですが送迎付きで預かってくれます。工作などを通じてのアクティビティが多いようです。日によっては公園に連れてってくれたり、布パンツでトイレトレーニングもしてくれるそうです。ずっとトイトレに行き詰まっていたので本当にありがたいです。
幼稚園の方がお友達がたくさんいて、日々のイベントも派手ということもあり、娘は楽しそうに見えますけどね。それは園によるのかな?
週1で大人数の幼稚園環境に慣れ親しみつつ、週2で少人数でじっくり療育は娘にとって良い環境に思います。
娘の今の状態と、この先願うこと
- 身近な内容の単語はかなり知っていて、要求や状況説明をそれなりの文章で言える
- でも「好きな食べ物は何?」など、目の前にないものの5W1H疑問文は、言っている意味がわからないのか答えられないことが多い(牛乳とジュースどっちがいい?などの選択肢があれば答えられる)
- 日常的な指示は通るが、新しい内容で複雑になるとまだまだ理解できなくなることも多い
- 言葉レベルは感覚的に1歳ぐらい幼いように感じる(2歳前の子と同レベル?!)
- ごっこ遊びが大好き!一人でもコントのような人形遊びを繰り広げてる。笑
- おかたづけはとても上手になった(片付け自体嫌がることもあるが、仕分けの理解もしっかりできてるし、一度理解できたことは完成度高い)
- ほぼ毎回偏食なくお皿ピカピカになるまで残さず食べる(前は夏バテ気味だったのか、最近は幼稚園でお弁当を食べるのも早いようです)
- スプーンフォーク以上に、お箸(トレーニング箸)が上手に使えるようになってきた
- 靴の脱ぎ履き&靴箱への片付け、その他幼稚園到着してからの準備(水筒やお弁当を指定位置に置く、出席ノートにシールを貼るなど)はほぼできる
- お着替えはズボンは一人で脱ぎ履きOK、靴下も自分で履ける
- ボタンは人形のものなら付け外しができる、自分の服だとあと一歩のところ
- 体がしっかりしていることもあり運動は得意だと思う。外遊びが大好き。公園の大きな遊具も難なく登るし、階段は一段ずつ片足でスイスイ昇る。
- 夜泣きは何か特別なことがあった日以外、めっきりなくなった(初めて一人で療育に預けられた日は久しぶりに夜泣きしました…)
- 指摘を受けてから私が気にしてたくさん質問するようになったこともあり、話せる内容が文章から会話に変化してきた
- 過去にあったことを話せるようになってきた(今日どこに行って来た?などの質問に答えられるようになってきたし、「○○楽しかったね」などと自分からも話すようになってきた)
- お名前の意味がやっとわかった様子(これまで「お名前は?」と聞いてもオウム返しだったのが、フルネームで答えられるようになった。自分の名前のひらがなも認識してる気配。)
- 「何個ある?」と尋ねると数を数えるが80点の完成度(まだちょっと物の数え方が怪しい、10までなら言えるは言える)
- 発声がはっきりし、私が教えた言葉はなんでも繰り返し言えるし、どこで覚えたの?と思うような単語もどんどん覚えてる
- 音楽が大大大好き。親バカながら、お歌は特に上手だと思う。幼稚園で習った曲、いないいないばあっ!と、おかあさんといっしょでかかる曲は全て知ってる状態。Eテレ狂の母、ミュージカル仕立ての子育てしてきた甲斐がありました。笑
- 言葉の発達ペースがゆっくりだったことも影響してか、以前お話ししたように英語もいっぱい覚えていて、いい感じにバイリンガル気味。笑
- 幼稚園の先生や近所の方に、自らはっきり目を見て挨拶できるようになってきた
- 今は一緒に遊ぶお友達が欲しくてたまらない様子(ごめんよ、これは母さんがもっと近所に友達ができるように動くべきだった・・・)
- 弟は格好の遊び相手であることがやっとわかったようで、一緒に遊ぶような微笑ましい光景をよく見かけるように
- トイレには興味津々で、やるべきことも理解している様子だけど、水が流れるのが怖くてできない模様(便器に座っている最中、父さんに水を流されたことがトラウマみたいw)
できることとしては年相応の範囲内じゃないかと思いますが、やはり課題は言葉の習得とコミュニケーションの部分だと思います。質問のやりとり(会話)ができるようになるのはもちろんですが、相手の気持ちを理解して思いやる部分も苦手そうに思います。
なんというか、ある程度言葉は知っててよくしゃべるけど、セリフっぽい感じが気になるんです。誰かが痛い思いした時に「大丈夫?」と言うは言うけど、意味わかってるのかな?っていう。
おそらく発達障害の診断がくだされるとしたら、自閉症スペクトラム障害(アスペルガー症候群?)じゃないかなと思います。それらの特徴を見ていると、私たち夫婦も発達障害かもしれない、単に性格の遺伝なんじゃ?なんて思ったりもしてますが。。。
私たち自身これまで特に生きづらさなどは感じず生きてこれたし、その個性を含めて面白くて可愛くて仕方ない娘ですが、毎日幼稚園に通うようになってお友達に嫌な思いをさせて孤立したりしないように、早期療育に期待しつつ、親としても後悔のないようできる限り娘と向き合ってサポートしていきたいと思ってます。
そして、苦手なことを知って克服していくことも大事ですが、何よりも長所を伸ばす子育てを心がけたいと思っています。
発達障害の子でも得意なことってあると思うんです。良いところを伸ばす方がよっぽど本人も楽しいし、何か秀でたものがあると自信になって苦手の克服にも繋がっていくのでは?というのが私の持論。その「何か」をこれから一緒に見つけてあげたいです。
苦手な部分も必ず周りと同じようにできるまで本当に克服する必要があるのか、他にやり方はないのか、柔軟に対応できたらいいんじゃないでしょうか?違うのかな・・・??
みんなちがってみんないい、そんな世の中になるために療育や診断があるといいんだけど・・・な。
今のところ診断には必要性を感じていません。そんなんどっちでもええわってのが本音。やるべきことは同じだと思うし、「発達障害じゃなかった!よかった!!」ってなるのもおかしいと思うから。
娘にこの先「発達障害」の診断名がつくことになったとしても、そうじゃなかったとしても、劣等感とか感じなくていい。「私は私」で自分らしく堂々と生きて欲しいと願っています。